ミャンマーにおける生物遺伝資源の保全と持続可能な利用に関する共同事業先の公募について(H27年度)
平成27年度の公募は終了しました。
平成27年1月21日
独立行政法人製品評価技術基盤機構
1.趣旨
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)では、生物多様性条約の発効により入手や利活用が困難となっている海外生物遺伝資源について、ユーザーの皆様が容易に利用できる体制を維持・強化するため、アジア諸国と生物多様性条約を踏まえた微生物の利用に関する覚書等を締結し、海外生物遺伝資源へのアクセスルートを確保しています。
今般、NITEがミャンマーと構築した協力関係に基づく事業に参画し、ミャンマーにおける微生物探索を共同で実施する企業、大学、研究所等の募集を行います。
2.共同事業の概要
(1)目的
本共同事業の目的は以下のとおりです。
- ① 当該募集において採択された共同事業先(以下「共同事業者」という。)がミャンマーで微生物を採集し、分類研究、機能解析のためのスクリーニング等を行い、新規微生物、有用遺伝子等の産業利用の可能性に関するデータ等を取得すること。
- ② ①にある目的を達成することにより、ミャンマーにおける微生物に付加価値を与え、その保全及び持続可能な利用に貢献すること。
(2)共同事業期間
共同事業期間は、単年度又は複数年度(最大5年間)での実施が可能ですが、渡航は平成27年度のみとなります。
(3)渡航時期・渡航人数
渡航時期は、平成27年11月以降を予定していますが、具体的な時期については共同事業者とNITEが個別に協議し、ミャンマーとの調整を経てNITEが決定します。
また、渡航できる人数は採択件数1件当たり2人までとしますが、現地設備の状況により1件1人までとなる場合があります。ただし、現地の事情により変更を余儀なくされる場合があります。
(4)共同事業費用
- 共同事業者は、下記の経費を負担していただきます。
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- ア.共同事業者がミャンマーに渡航する費用、現地サンプリングのための交通費、宿泊先からNITEと共同研究契約を締結している共同研究先(パテイン大学(所在地:パテイン))への交通費等
- イ.共同事業者が現地においてサンプリングを行う際のガイド経費
- ウ.共同事業者が現地において使用する機器、消耗品等の費用及び運送費
- エ.共同事業者自らの研究施設において実施する事業に必要な経費
- オ.共同事業者が現地においてサンプリングを行う際に同行する共同研究先の研究者の旅費及び滞在費
- カ.その他、共同事業者が本共同事業を行うに当たり必要となる経費
(5)共同事業の実施体制
共同事業者は、本共同事業の目的の達成及び計画の遂行に必要な経営基盤、研究開発の人員及び設備を有しており、知的財産を扱う組織等が整っていることが必要となります。
(6)契約の締結
共同事業者は、採択後に、アジア地域における生物遺伝資源の保全と持続可能な利用に関する共同事業に関する契約(以下「共同事業契約」という。)をNITEと締結いたします。
なお、共同事業契約については、NITEの運営に関係する日本国政府の予算又は方針の重大な変更、その他当該契約締結の際予測することのできない事由であってNITE、共同事業先のいずれの責にも帰すことのできない理由により事業の実施が不可能又は著しく困難になったときは、双方協議の上、当該契約の変更等する場合があり得ます。
(7)サンプリング
現地における試料採集(サンプリング)の場所及び期間については、共同事業者とNITEとが協議し、最終的にはミャンマー側と調整・合意した上でNITEが決定します。また、サンプリングには共同研究者及びNITEが同行します。
(8)共同事業実施場所
共同事業者は、採集した試料から微生物を分離する作業を、共同研究先の施設において実施できます。また、ミャンマーと利益配分等微生物の取扱いについて定めた素材移転合意書(以下「MTA」という。)が締結された後、共同事業者は、当該微生物を日本へ移動し、共同事業者の研究施設等でスクリーニング等が実施できます。
(9)事業成果の公開
本共同事業で得られた成果については、毎年度NITE及びミャンマーに報告することが必要となります。事業成果の内容、公開時期、発表方法等については、NITEと共同事業者が事前に協議します。
(10)利益配分
金銭的利益配分については、生物多様性条約における生物遺伝資源へのアクセスと利益配分の原則にしたがい、微生物の提供時、特許登録時、特許実施時等における対価について、マイルストーンペイメント方式で定めたMTAを別途締結する必要があります。このMTAは、NITEとミャンマーとの間で様式が定められており、共同事業者は、NITEを介してミャンマーと利益配分の条件について協議し、合意を得た上で、NITEと締結します。
非金銭的利益配分については、ミャンマーの研究者に対する技術移転の一環として、渡航中に、微生物の分離、同定、機能解析等の方法に関するセミナーを実施するようにしてください。
(11)生物遺伝資源の取扱い
共同事業者自らがミャンマーで取得した微生物の主権的権利はミャンマーにあり、共同事業者に付与されるのはその利用権となります。また、共同事業者は共同事業期間中優先的に利用できますが、その期間であってもNITEは当該微生物を同定し、保存する事業を行います。
当該微生物のミャンマーからの移動については、ミャンマーの同意を得て、MTAを締結した場合に、共同事業者の研究施設等に移動できます。ただし、移動する微生物の種類によっては植物防疫法に基づく農林水産大臣の事前の許可が必要であり、その場合、手続きは事前に共同事業者が行っていただく必要があります。MTAが締結されなかった場合は、当該微生物の日本国内への移動はできません。
また、共同事業期間が終了した時点で、当該微生物は、その派生物等を含めて廃棄又は処分していただきます。継続して利用を希望する場合は、共同事業契約の継続又は改めて締結する必要があります。
(12)知的財産権
知的財産権の取扱いについては、共同事業契約の中で定めます。
(13)その他
- ア.ミャンマーでのサンプリング及び分離作業については、NITE及び共同研究先の指示に従って実施してください。
- イ.本共同事業のスケジュールに遅れ等が生じる場合は、速やかに応募者に連絡いたします。
5.共同事業者の決定
応募者から受付した応募書類をもとに選考基準(応募要領参照のこと。)に従って審査を行い、共同事業者を決定します。審査に当たっては、必要に応じ応募者による口頭説明及び渡航予定者の面接をお願いすることがあります(ただし、初めての応募者は必須。)。その場合、時期については応募者に別途連絡いたします。
7.本件に関するお問い合わせ先
下記の担当まで、FAX又はE-mailでお問い合わせください(日本語のみ)。
海外探索担当E-mail:[email protected]、FAX:0438-20-5582
(注意)
- NITEの情報セキュリティ(スパムメール)対策として、フリーメールアドレスからのメールは受信できません。
- 電話によるお問い合わせには応じられません。
- 審査の経過等に関するお問い合わせには応じられません。
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター 生物多様性支援課
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TEL:03-3481-1963
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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