第4回アジア・コンソーシアム会合の開催
全体概要
第4回アジア・コンソーシアム会合の様子
アジア・コンソーシアムの参加者
第4回アジア・コンソーシアム(ACM)は、ACMメンバーであるインドネシア科学院(LIPI)とNITEとの共催で2007年11月22日と23日にインドネシアにて開催されました。
担当国で作成したACMの統合データベースへの参加を呼びかけました。人材育成について、UNESCOの国際連携大学院制度、JICA-JBAのバイオテクノロジーコース等について、人材育成を実施するツールとして紹介がありました。微生物の寄託と分譲に関するACM共通指針を作成するため、今後、少数担当国による作業チームを立ち上げて作成していくことで合意しました。
- 参加国:
- 中国、インドネシア、日本、韓国、ラオス、モンゴル、フィリピン、タイ、ベトナム、ブータン(オブザーバー)
会合の概要
1.BRCネットワークに関する報告 Bioresource Information Management (BIM)
- データフォーマット、登録情報、検索機能等について説明した。また、将来的には例えばコレクション間の株の交換をオンラインで行うことや、オンラインでシーケンスデータを共有すること、直接統合データベースのページからユーザーが菌株を購入することができるようにすること、が提案されました。
- 参加機関を今後増やしていくために、例えば情報を管理する専門家がいない国に対しては、データの入力、データの更新について専門家を擁する国が代行して行うといったサポートも提案されました。
- 当該統合データベースに参加することで、そのBRCの宣伝につながるばかりではなく、世界中のユーザーからのアクセスを簡潔にし、また、将来的に参加機関がオンラインで株の交換を行うことができるといったメリットが生まれていくことが説明されました。
- 新たに1ヵ国が新たにデータベースへの参加を表明しました。
2.人材育成に関する報告 Human Resource Development in Microbiology (HRDM)
- 参加国より、東南アジア諸国においてどのような経緯で、どのような人材育成の支援がされてきたのかについて紹介がありました。
- 日本において実施されている人材育成プログラムの実例として、UNESCOの国際大学院研修講座やJICA-JBAのバイオテクノロジーコースについて説明を行いました。
- これに対して、UNESCOプログラムはとても良い内容だったので、今後も分類学者の育成に協力してほしい、アジアの微生物保存機関で働いている方を優先対象としてほしいといった意見が挙がりました。
3.微生物資源移転管理に関する報告 Management of Material Transfer
- 参加国より、微生物資源の移転管理、人材の育成が必要であることが強調されました。
- 微生物資源の移転管理については、ACMで利用できる共通指針を作成すべきという提案がありました。
- 今後の作業手順として、少数の担当国による作業チームを立ち上げ、各国からMTA(素材移転協定)等の関連情報を集め、共通指針としてまとめていくこととし、来年の第5回ACMにおいて各国へ提案することを目標としました。
4.次回開催国
第5回ACMは韓国(2008年)で開催されます。その次の第6回開催国はベトナムが立候補し、承認されました。
5.その他
- ACMに先駆けて開催されたシンポジウムの特別講演として、英国のDr.Goodfellowから放線菌の多様性に関する講演、及びNITEの乙黒研究員からLIPIとNITEとの共同研究で得られた放線菌の同定結果等に関する講演がそれぞれ行われました。
- これらの講演は、インドネシアの他の微生物保存機関の研究員にも公開され、インドネシアと日本の共同研究の成果を広めることができました。
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