NLAB先端技術評価実験棟でこけら落とし
~新施設で共同試験を開始~
独立行政法人製品評価技術基盤機構【NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦】は、2024年3月に大阪事業所【大阪府大阪市住之江区南港北1-22-16】に竣工しました蓄電池評価センター 先端技術評価実験棟(NLAB MIDDLE チャンバー)において、一般財団法人電気安全環境研究所(JET)と10月初旬から中旬にかけて『レーザ照射による大型セルの熱暴走試験』に関する共同試験を実施しました。
MIDDLE チャンバーにおける共同試験の受け入れ開始により、NLAB 多目的大型実験棟(ラージチャンバー)の需給逼迫を改善してまいります。また、硫化水素ガスを処理できるというMIDDLE チャンバーの特徴を活かし、今後、電気自動車への搭載が期待されている硫化物系全固体電池に関して、他の事業者との共同試験も順次実施していく予定です。
MIDDLE チャンバーを含むNLABの各施設設備を業界団体や事業者の皆様と協力しながら活用することで、これまで以上に我が国の蓄電池産業の世界市場における競争力強化及びカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
図1 NLAB 先端技術評価実験棟(MIDDLE チャンバー)
2024年3月に新設したNLAB※1 MIDDLEチャンバー※2は、既設のラージチャンバーの能力を保持しつつ、排煙処理において硫化水素ガスの処理を可能とし、硫化物系全固体電池など次世代蓄電池の試験を安全に行うことが出来るという大きな特徴を有しており、通常の電気自動車(EV)や電動バス・トラック等の大型EVについて、次世代蓄電池として期待される硫化物系全固体電池を搭載した状態での試験も可能な国内唯一の施設です。
NITEでは、2024年7月1日から次世代蓄電池に係る試験訓練のための試験事業※3の協力者を募集し、硫化物系全固体電池をはじめとした次世代蓄電池の試験訓練を実施してまいりました。
このたび、試験訓練で得られた知見やノウハウを活用して、2025年2月に全固体電池に関する挙動確認のための試験を実施しました。
今回試験を実施した全固体電池やこれを含めた次世代蓄電池においては、業界ニーズに対応した質の高い共同試験サービスをNITEが提供することで、国内企業における次世代蓄電池の開発が促進され、世界に先駆けた次世代蓄電池の実用化、我が国の蓄電池産業の世界市場における競争力強化が期待されます。
今後も引き続き、次世代蓄電池について知見のある事業者、試験所等の皆様と共同で試験を行うことで、安全で信頼性の高い試験サービスの提供と内容の充実を図りながら、民間試験所では対応できない試験需要に確実に対応してまいります。
また、NITEは、国内蓄電池産業の関係団体や事業者の皆様と協力し、MIDDLE チャンバーをはじめとするNLABの各施設・設備を積極的に活用することで、次世代蓄電池の安全性基準や評価手法の開発など、我が国の製品が世界市場でリードできるルールの整備等も行い、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
※1)NLAB:National LABoratory for advanced energy storage technologies
※2)MIDDLE Chamber:Multiple Innovation-Directive Development and Leading-edge Evaluation Chamber
※3)次世代蓄電池に係る試験訓練のための試験事業
https://www.nite.go.jp/gcet/nlab/operating-experience-test_00002.html
お問い合わせ先
独立行政法人製品評価技術基盤機構 国際評価技術本部長 伊藤 隆庸
担当者 蓄電池評価センター 五十崎、田中
〒559-0034 大阪府大阪市住之江区南港北1-22-16
TEL:06-6612-2073
メールアドレス:[email protected]
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