NITEの乳酸菌を用いた「生酛(きもと)造り」による高品質な日本酒が製品化 ~将来的に高級日本酒として世界市場での展開に期待~
公表日
平成29年3月23日
本件の概要
報道発表資料
- 発表日:
- 平成29年3月23日(木)
- タイトル:
- NITEの乳酸菌を用いた「生酛(きもと)造り」による高品質な日本酒が製品化
- 発表者名:
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター
- 資料の概要:
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NITE(ナイト)[独立行政法人 製品評価技術基盤機構 理事長:辰巳 敬、本所:東京都渋谷区西原二丁目49番10号]が保有する乳酸菌を用いて、黄桜(株)、(地独)京都市産業技術研究所、(独)産業技術総合研究所などのグループは、「生酛(きもと)造り」による高品質な日本酒を製造するプロセスの開発に成功しました。このプロセスで製造される最初の製品が3月24日から発売されます。この製造プロセスによる高品質な日本酒は、将来的に高級日本酒として世界市場での展開も期待されます。
- 1.日本酒は、日本の伝統的製品として、世界市場での展開が期待されていますが、そのためには、海外のワインなどの製品に対抗できるような高品質の製品を開発することが必要となっています。
日本酒の品質を高めるための伝統的な醸造手法としては、「生酛(きもと)造り」と呼ばれる、乳酸菌を用いて雑菌の繁殖を抑え、豊かな風味をひきだす製法が知られています。しかしながら、この方法は、アルコール発酵を行う酵母や雑菌の制御が難しく、手間や時間もかかるため、多くの日本酒は、乳酸菌を使わずに乳酸を添加する速醸酛(そくじょうもと)と呼ばれる製法で作られています。 - 2.この度、黄桜(株)、(地独)京都市産業技術研究所、(独)産業技術総合研究所などのグループは、NITEバイオテクノロジーセンター(NBRC)が保有する乳酸菌を用いて、日本酒の伝統的な醸造手法である「生酛(きもと)造り」による高品質な日本酒を製造するプロセスの開発に成功しました。NBRCは、保有する微生物コレクションの中から、この製造プロセスに最適な食品由来の乳酸菌を選抜し提供することで、この開発に貢献しました。
- 3.3月24日に、NBRCの乳酸菌を用いた製造プロセスで製造される最初の製品として、黄桜(株)から「生酛山廃 特別純米酒「のろし」」が発売されます。さらに、今後、この製造プロセスは、同社の他の日本酒にも導入され、将来的に高級日本酒として世界市場への展開が期待されます。
- 4.NBRCは、これからも優れた機能を持つ微生物を様々な製造プロセスに活用することで、バイオ産業の発展を支援していきます。
なお、この製造プロセスの開発は、経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)の支援を受けています。 - 1.日本酒は、日本の伝統的製品として、世界市場での展開が期待されていますが、そのためには、海外のワインなどの製品に対抗できるような高品質の製品を開発することが必要となっています。
発表資料
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