製品安全

Vol.64  1月 9日号「加湿器による事故」

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 ■    ◆========= 製品安全情報マガジン(PSマガジン)========== 
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=================2008. 1. 9 Vol. 64=====================

 新年、おめでとうございます。今年もPSマガジンを引き続きご覧いただき
ますようお願い申し上げます。今回は冬場によく使用される加湿器による事故
をご紹介しています。事故100選は、加湿器から発火した事故です。

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                 目次 
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1.製品事故収集情報 
  ・加湿器による事故
  ・消費生活用製品の事故情報収集状況(12月13日~12月28日受付274件)
2.社告・リコール情報(6件)
3.関係機関の製品安全情報
  ・ヤナセ産業機器販売株式会社が販売したブリッグスアンドストラットン
   社製エンジンが搭載されている除雪機のリコールに係る社告について
                              経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表済事故において、
   製品に起因して生じた事故であるか不明であると判断した
   案件について                     経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表済事故において、
   製品起因による事故ではないと判断した案件について   経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について    経済産業省
  ・R-Map実践研究会特別講演会        財団法人日本科学技術連盟
4.事故100選
    第33回「加湿器から発火した事故」
5.編集後記
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            1.製品事故収集情報
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         ◆◆◇ 加湿器による事故 ◇◆◆

◇今回は、消費者の不注意や誤使用によって起こった加湿器による事故をご紹
 介します。
 
  (事例1)加湿器を使用中、生後10か月の乳児が火傷をしました。
  ----------------------------------------------------------------
  →母親が目を離したすきに、乳児が加湿器のスチーム吹出口に手を置き、
   指に火傷をしたものと推定されます。当該製品には、本体と取扱説明
   書に、「蒸気吹出口に手や顔を近づけないでください。やけどのおそ
   れがあります。特にお子様に、ご注意してください。」と表示し、火
   傷に対する注意喚起を行っていました。

  (事例2)加湿器から音がしたため、見に行ったところ、加湿器が燃え
       ており、壁と家具の一部を焼きました。
  ----------------------------------------------------------------
  →加湿器内部には発火の痕跡は認められず、当該器の電源コードの途中
   に一次痕とみられる溶融痕が確認されたことと現場の状況から、家具
   との接触等により、電源コードに機械的ストレスが繰り返し加わり、
   半断線してスパークが発生し、発火したものと推定されます。

  (事例3)加湿器付近から煙がたちこめカーテンに燃え移り、消火の際
       に家人が足に火傷を負いました。
  ----------------------------------------------------------------
  →加湿器が窓際で使用されており、マグネット式電源プラグがカーテン
   等と接触し、電源プラグの片方が外れかけて浮きが生じたため、接触
   不良によりスパークが発生し、カーテンに引火したものと推定されま
   す。また、マグネット吸着板が錆びていたことから、吸着力が弱まっ
   ていたことも一因と推定されました。

◇事例1のように、スチーム式の加湿器は吹出口から蒸気がでますので、幼
 い子どもさんには注意が必要です。加湿器によっては蒸気温度が低い製品
 や蒸気が出ない加湿方式のものがあります。事例2や3のように、加湿器
 に限らずですが、電源コード等の取り扱いにはご注意ください。

      ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ 
          (12月13日~12月28日受付274件)

 NITEに通知のあった事故の傾向を見るために、上記期間内で、収集件数
 の多い5製品を掲載しています。なお、事故原因については現在調査中です。

         製品名        (事故状況と件数)
       ===============================================
       1.ガスこんろ      (火災等  36件)
       2.電気ストーブ     (火災等  25件)
       3.石油ストーブ     (火災等  18件)
       4.電気洗濯機      (発煙等  15件)
       5.石油給湯器      (火災等  14件)

 電気洗濯機15件、石油給湯器14件は社告対象品による事故が含まれます。

<最新の製品事故情報の公表>

 最近1週間に受付をした事故情報について毎週月曜日に以下のNITEホー
ムページで公表しています。
  → http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html

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            2.社告・リコール情報
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◇ヤナセ産業機器販売株式会社
 /ブリッグス・アンド・ストラットン・ジャパン有限会社
 「小型除雪機「スノースロワー」(再社告)」
 (平成19年11月16日に行った社告の再社告)(無償修理)(H19/12/20)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071220.html

◇ジェイ・インターナショナル株式会社「メダルチョコベア」(自主回収)
 (H19/12/13)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071213a.html

◇岩谷産業株式会社 「まめガスっ子(再社告)」
 (平成19年11月6日に行った社告の再社告)(回収)(H19/12/12)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071212.html

◇イオン株式会社「トップバリュ「こたつ掛ふとん」」(回収)(H19/12/11)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071211b.html

◇株式会社西松屋チェーン「ベビーストローラー」
 (バックル交換のための自主回収)(H19/12/11)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071211.html

◇本田技研工業株式会社「ホンダ歩行型芝刈機」
(無償でクラッチリターンスプリングの交換)(H19/12/05)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071205b.html

■━━━NITE社告・リコール情報のページ━━━━━━━━━━━━━■

 【過去1年間の社告・リコール情報】
     http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
 【社告・リコール情報の検索】
     http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php

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            3.関係機関の製品安全情報
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   ◆◆◇   ヤナセ産業機器販売株式会社が販売した   ◇◆◆
       ブリッグスアンドストラットン社製エンジンが
      搭載されている除雪機のリコールに係る社告について

 ヤナセ産業機器販売株式会社が販売したブリッグスアンドストラットン社製
エンジンが搭載されている除雪機「スノースロワー」において、製品損傷及び
火災が計3件発生(改正消費生活用製品安全法施行以前の2005年12月、
2006年2月及び同年11月に発生した事故、いずれも人的被害なし)しま
した。2007年11月12日にこれらの火災事故についてNITEに事故報
告があり、経済産業省は、事業者に対しリコールの指導を行い、以下の2事業
者は、当該製品の無償修理の新聞社告等を行うこととしました。同省は、当該
製品のユーザーに対し、事故の再発防止のため、使用の中止と、製品改修のた
めに事業者が設置するフリーダイヤルに連絡するよう呼びかけています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071219005/20071219005.html

 ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表済事故において、◇◆◆
     製品に起因して生じた事故であるか不明であると判断した
     案件について(お知らせ)
 
 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故に係る公表において、製品起因か否かが特定できていない
事故として公表した案件のうち、消費経済審議会製品安全部会『第5回製品事
故判定第三者委員会』における審議の結果、原因究明調査を行ったものの製品
に起因して生じた事故かどうか依然として不明であると判断したものについて、
製品安全に資する情報提供の観点から、不明の理由を付して公表しています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/product_safety/index.html
    (新着情報:2008年01月07日分)

 ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表済事故において、◇◆◆
     製品起因による事故ではないと判断した案件について
    (お知らせ)

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故に係る公表において、ガス機器・石油機器に関する事故及
び製品起因か否かが特定できていない事故として公表した案件のうち、消費経
済審議会製品安全部会『第5回製品事故判定第三者委員会』における審議の結
果、製品起因による事故ではない(製品事故ではない)と判断したものを公表
しています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/product_safety/index.html
    (新着情報:2008年01月07日分)

  ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆  

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

  1/ 8 http://www.meti.go.jp/press/20080108003/20080108003.html
 12/28 http://www.meti.go.jp/press/20071228006/20071228006.html
 12/26 http://www.meti.go.jp/press/20071226005/20071226005.html
 12/21 http://www.meti.go.jp/press/20071221003/20071221003.html

      ◆◆◇ R-Map実践研究会特別講演会 ◇◆◆

 財団法人日本科学技術連盟では、「近年の製品事故と法的リスク」をテーマ
に、弁護士長谷川俊明氏による「R-Map実践研究会特別講演会」(有料)を開
催します。同講演では、同氏の、消費生活用製品安全法改正のきっかけとなっ
たガス器具事故についての「第三者委員会」の委員の経験を踏まえて、企業の
あるべき対応を検討する予定です。

 【日 時】 2008年1月16日(水)  10:00~12:00
 【場 所】 日本科学技術連盟 東高円寺ビル(東京都杉並区)
 【詳 細】 http://www.juse.or.jp/reliability/study_Rmap_2.html

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             4.事故100選
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        第33回「加湿器から発火した事故」

◇平成11年、使用中の加湿器から異臭がしたため電源を切ったところ、数分
 後に本体から発火する事故が発生しました。事故が起きた製品は、スチーム
 式の加湿器で購入後約1ヶ月の使用でした。

◇同じ時期に、同じ製品で同様の事故が数件発生し、そのいずれも加湿器本体
 の底部が溶融して、本体を置いていたテーブルを焦がした等の事故でした。
 このことから、製造事業者は新聞社告を掲載して回収を行うこととしました。 

◇当該製品は、水を加熱し蒸発させるため、蒸発皿にヒーターが固定されてい
 ました。しかし、この取り付けが不十分であったため、ヒーターの取り付け
 の不十分な部分が異常発熱し、ヒーターが軟化変形して蒸発皿から外れ落ち、
 軟化変形したヒーターが、本体下部にあるケース底ふたに接触して発火した
 と推定されました。安全装置(バイメタル、温度ヒューズ2本)が蒸発皿に
 取り付けてありましたが、ヒーターが蒸発皿から外れたために作動しなかっ
 たということも重なりました。

◇当該製品の事故はその後も続いたため、製造事業者は同年に計3回、平成1
 2年、平成13年と社告掲載やチラシの配布等の措置を行っています。

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              5.編集後記
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 今回は加湿器をご紹介しました。我が家でも乾燥するので冬は加湿器を使っ
ています。ただ、使っていないと猫が上に乗ってしまうので、置き場に困りま
す。乗れないように物を置いたり・・・。今年も、宜しくお願いいたします。

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 ◇事故情報の検索 
  NITEのHPでは、調査が終了した事故情報を検索できます。
  http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html

 ◇製品の事故情報をお寄せください
  NITEでは、暮らしの中で起こった製品の事故情報を集めて調査し、
 その結果を公表して製品事故の未然・再発防止に役立てています。
 
 【事故情報収集制度概要】 http://www.jiko.nite.go.jp/index2.html
 【通知様式】 http://www.jiko.nite.go.jp/index10.html (Word版・PDF版)
 【送付先】 mailto:[email protected] Fax 06-6946-7280
  【問い合わせ先】 mailto:[email protected]

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                生活・福祉技術センター 製品安全企画課

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図