化学物質の暴露評価に関わる活動
化学物質の暴露評価に関するOECDの作業の促進及び支援を目的として、OECD化学品合同会合(JM)の下に、暴露評価作業部会が設置されています。 活動内容は、暴露に関する情報、手法及びツールの共有及び開発に重点が置かれ、排出量推計や製品からの暴露、人健康及び環境に関する暴露情報、各国の暴露評価手法の共有などに関する技術的なガイダンス等を作成する活動やメンバー間の情報共有を行っています。
会合は年一回程度のペースで開催され、化審法におけるリスク評価に役立てるためNITEからも参加・出席しています。
関連文書及びその他詳細情報は、OECDの暴露評価に係わる活動のホームページをご参照下さい。
なお、会合については経済産業省のOECDの環境健康安全プログラムのページの暴露評価作業部会(WPEA)の項目も参考になさって下さい。
NITEが主に関わったトピックス
第6回OECD暴露評価タスクフォース会合をNITEで開催
平成26年9月4~5日の2日間に渡って、第6回OECD暴露評価タスクフォース会合がNITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)で開催されました。
米国、オランダ、ドイツ、フィンランド、韓国など加盟国11か国、地域政府代表、BIAC(経済産業諮問委員会)、OECD事務局及び日本の関係者含め、総勢約50名が参加し、活発な議論が行われました。
第6回OECD暴露評価タスクフォース会合の詳細はこちら【PDF:313KB】。
排出シナリオに関する文書の作成
ESD(Emission Scenario Documents:排出シナリオ文書)とSpERC(Specific Environmental Release Categories:特定環境放出カテゴリ)は暴露評価を行う際にとても有用なツールですが、その共通点や相違点を説明する文書がありませんでした。 そこで、2012年にNITEがESDとSpERCの比較に関する検討を提案し、2013年よりサブグループを結成(メンバー:日本、米国、オランダ、ドイツ、ECHA)して検討を行ってきました。
2018年9月にOECDのホームページより、OECD文書『Matrix Between Emission Scenario Documents (ESDs) and Specific Envronmental Release Categories (SpERCs)』が公開されています。
化学物質の各環境媒体等への排出を定量化するため、排出源、製造工程、移行経路および使用の状況等を示した文書。ある用途で用いられる化学物質が別の物質に代替される際に、十分な実測データがない条件において、環境排出量を推計するために必要な手法と各種パラメータを提供することを目的として作成された。現在公開済みのESDは改訂・ガイダンス含めて37 文書。
詳細については、OECDのホームページをご参照下さい。
欧州化学品庁(ECHA)が作成したERC (environmental release category) では、安全側の排出係数が設定されているため、より現実的な排出係数を設定するためにCEFIC等がSpERCsを作成。欧州の化学工業会等であるCEFIC等によるREACHに対応するためのプロジェクト。
ある特定の暴露シナリオにおける化学物質の排出要因を定義した文書。排出期間や水や土壌への排出量の割合などの排出係数が記載されている。
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター
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TEL:03-3481-1977
FAX:03-3481-2900
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